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       【 最先端ビジネス、企画と構想への道】   2012/12/25日号
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□ ■ 今後の電子書籍端末と電子書籍サービスの展望
□ ■ 自費出版プラットフォームの市場概要と分析
□ ■ 人類の文化発展、世界平和に貢献・・・山中教授のノーベル賞に想う

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      今後の電子書籍端末と電子書籍サービスの展望
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・ 米国における電子出版市場の急拡大は、電子書籍専用端末、タブレット端末、ま
たスマートフォンなどのツールが好調という要因も大きいが、読書愛好家のネット
ワークの充実や、ソーシャルメディアの普及といった点も見逃してはならないもので
ある。
・ 時代はソーシャルネットワーク、ソーシャルメディア、ソーシャルコミュニケー
ションといった方向に動いており、それは加速しつつある、ともいえる。
・ 今後のビジネスビジョンとしては、いかに儲けるか、ということではなく、サプ
ライズをともなって、いかに顧客に満足してもらえるか、感動してもらえるか、とい
った点がポイントになってくるだろう。
・ 市場全体を見た場合、ビッグプレーヤーとしての、アマゾン、アップル、グーグ
ルの動きはつねに、マークしておきたいところだ。
・ ここにきて、国内では国が出版の電子化を支援する動きをしており、出版業界と
しては厳しい経営環境の中にあっても、逆に今の状況をチャンスと受け止めて、精力
的に前進してもらいたいところだ。
・ 現在のところ、電子書籍販売プラットフォームは数多く稼動してきており、各種
ハード、ソフト、サービスにコンテンツを提供してゆく側は、時間的にも作業的にも
労力が求められ、チャンスをじゅうぶん生かし切れてない面もあるようだ。
・ ソニーなどは米国市場での混沌期を経験しており、これからが市場が大きく動い
ていくとみている。楽天はKobo社を買収したが、ソーシャルリーディングを生か
したビジネスを展開してゆくとみられる。
・ 当該市場は国内でのチャンスとともに、アジアなど、海外市場に期待できると考
えられる。たとえば、中国のアンケート調査では、電子書籍に対する強い期待、活用
意欲が、日本との比較でかなりある、という結果が出ている。今後、人口増が見込ま
れるインドなど、アジアは中長期的にねらえる市場といえる。
・ ビジネスの視点としては、ソーシャルメディアと電子書籍、ECを海外最先端ネ
ットマーケティングを活用しながら、進むとよいと思われる。その点、アップルのi
Phone販売にも生かされたプロダクトローンチなどは、実際に体感して感じた
が、リアルビジネスにも充分活用できるノウハウである。
・ これからの時代は、組織にあっても個の輝き(ネットワーク、人脈、企画構想力
など)が大切であり、その個をPRしてゆける電子書籍ビジネスを推進することは、
企業においても、繁栄の道を歩むことにつながる。
・ ソーシャルメディアや、電子書籍ビジネスの海外最先端のビジネスモデルは、そ
の意味でも学ぶべき点が多い。

(参考)

『ソーシャルリーディング、電子書籍ビジネスの新潮流と市場戦略に関する調査
   -電子書籍コマース関連ビジネスの動向と新事業開発戦略-』
 http://www.aqu.com/social-reading/


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            自費出版プラットフォームの市場概要と分析
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【概要】

・ プロ作家のように出版社からの要請で出版できる人たちに対し、一般の人でも比
較的低コストで、自分の本を書きたいというニーズがシニア層を中心に多い。
・ そのための自費出版プラットフォームが広がってきた。自費出版では、本が売れ
た場合のいわゆる印税を期待できる面がある。
・ ここにおいて、従来の印税率の10%が、電子書籍では、50%、70%にな
る、といった例が続出してきた。そのことにより、米国では、実際1億円以上を稼ぐ新
人作家も誕生ということで、米国では、電子"自費"出版ブームが起こっているほどで
ある。(→ この流れは日本にもやがって、やってくるだろう。)
・ 自費出版プラットフォームは、紙の本を出版するタイプと、電子書籍の形で出版
するタイプ、さらに、両者を併せもつタイプと別れる。

【市場の魅力度】

・ 米アマゾンは2010年6月より電子書籍kindle出版で印税率70%という制度をスター
ト。この印税率は、出版業界にとっては、驚きであったため、国内では賛否両論、う
ずまく形となった。
・ ただ、AppleのAppストアの比率も70%、電子書籍販売で先行するベンチャー、
Scribdのマージンも同じ70%であり、この70%が、デファクトになるのではといっ
た向きもある。
・ Appleでは、iBook Storeでの自費出版を支援するサービスを2010年5月に開
始している。iTunes Connectというポータルを利用してiPad向けの電子コンテンツ配
信プラットフォームであるiBooksのストア上で、著者が簡単に作品を公開できるサー
ビスである。


・ こうした動きに対して日本企業も、独自仕様でさまざまな自費出版プラットフ
ォームが増えつつある。
・ ただ現在では、出版社業界サイドの動きもあり、市場全体で、電子書籍タイトル
を一気に増やしている段階ではなく、漫画、コミックなどは比較的多いものの、小
説、ビジネス、一般などの電子化は遅れている。(一方で、電子雑誌への取り組み強
化、国の電子化支援策の発動といった動きが出ている。)
・ こうした状況を背景に、アマゾンのキンドルの日本語対応、日本市場での販売も
時間の問題となっている点、またアップルの動き、グーグルの動きを考えると、ここ
半年から一年、すなわち、2012年度中に大きな市場の変化があるとみられる。
・ そうした状況の中、関連企業、ベンチャー、個人において、さまざまビジネスチ
ャンスが到来しているといえる。
・ 自費出版プラットフォームは、先述しているように、紙の本を出版するタイプ
と、電子書籍の形で出版するタイプ、さらに、両者を併せもつタイプと別れるが、米
国ルルのビジネスモデルに見られるように、個人が使いやすく、かつ販売しやすい仕
組みが大切である。EPUB仕様の電子書籍の普及はこれからであるため、この周辺
で、エストリビュートのようなビジネスチャンスがしてくるとみられる。

【有力企業の動向】

・ 米国では、電子書籍用の自費出版プラットフォームに参入しているのは、アマゾ
ンや大手書籍チェーンのバーンズ&ノーブル、さらに、ルルやファストペンシルなど
のベンチャー企業である。
・ 日本では、自費出版をターゲットにした配信プラットフォーム「BookWay」を印刷
会社が立ち上げている。ここでは、主に自費出版や専門書などを印刷するだけでな
く、電子書籍としても販売するサービスとなっている。このような配信プラットフ
ォームが増えてきた。ただし、仕様のバラツキがあり、消費者に充分満足できるサー
ビスができるかは課題も多い。
・ 今後、アマゾンのプラットフォームが日本でオープンになった場合、企業として
今後、可能性があると見られるのは、楽天、ソニーといった企業を挙げる向きが多
い。楽天はアマゾンの唯一のライバルともいわれるKobo社を236億円で買収し事業
展開している。ソニーは米国、海外市場でのサービス展開のノウハウがある。



(参考)


『ソーシャルリーディング、電子書籍ビジネスの新潮流と市場戦略に関する調査
   -電子書籍コマース関連ビジネスの動向と新事業開発戦略-』
 http://www.aqu.com/social-reading/


→ 貴社固有のテーマで、調査レポートを提出します。→ info@aqu.com
   http://www.aqu.com/usr/bin/perl/mail/mail.cgi?id=custom


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  (コラム) 人類の文化発展、世界平和に貢献・・・山中教授のノーベル賞に想う
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ノーベル賞とは、人類の文化発展、世界平和に貢献した人に贈る賞である。

小学生の頃、学校の図書館にあった世界偉人伝の本(ワシントン、キューリー夫人な
ど)をたくさん読み、自分もこうした人物のように、世界の歴史に名を残せるような人
物になりたい、もしできることなら、少しでもそのようになりたい・・・と子供心に
も思ったことがある(現実は・・・(^^;))。そのような中にノーベルの本もあ
り、世界の偉人を称える賞をつくったという発想に感銘したことがあった。

本年のノーベル賞で、とりわけ身近に感じたのは、「万能細胞の研究に革命、山中伸
弥京大教授にノーベル医学・生理学賞」というニュースである。

山中教授の発見の要点は以下のとおりだ。

・ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)を発見。人間の大人の皮膚に4種類の遺伝子を導
入するだけで、胚性幹細胞(ES細胞)に似たiPS細胞を生成する技術について、200
7年11月、発表。
・iPS細胞とは、皮膚などの体細胞から様々な細胞になりうる能力を持った細胞で、
再生医療の実現や難病の解明などに役立つと期待されている。(同教授は、再生医療
のほか、創薬等にも可能性を感じているという)
・分かりやすくいえば、この技術は、通常の体細胞から受精卵のような万能性を持つ
細胞を人工的に作り出す技術。万能細胞は心臓や肝臓、神経、血液など、あらゆる細
胞を作ることができるとされるが、目的の細胞を作製して患者に移植すれば病気にな
った臓器や組織を「再生」できるということになる。


ヒトの体は約60兆個の細胞でできている。人間の誕生は、最初はたった1個の受精
卵から始まって、さまざまな種類の細胞に分化・増殖を繰り返して、臓器や骨、筋
肉、皮膚などがつくられるが、その根本的原理につながる、という意味でも注目され
る。(かつて、筆者は、生命科学研究をしていた中村名誉教授に直接、生命科学の神
秘性、魅力について聞かされたことがあった。)

山中教授は、発見までの半生は挫折と再起の繰り返しとのことで、「人間万事塞翁
(さいおう)が馬」(人生の幸・不幸は予測できない)の言葉を心の支えに研究に力
を注いできたという。受賞後の山中教授の「感謝」という言葉には、教授の優しさ、
謙虚さが感じられる。

世界における日本の現状は、政治経済社会、いろいろな分野で厳しい課題が多く、閉
塞感が漂っている。しかし、こうした研究、開発の分野で、今後も世界に認められれ
ば素晴らしい。山中教授の受賞はその意味でも、日本人に元気を与えてくれた。

なお、同時に発表された、ノーベル平和賞は、欧州連合(EU)が受賞した。これ
は、長くユーロ危機にあえいだ同地域の人々に勇気を与えることだろう。欧州経済、
世界経済にもポジティブな影響を与えるかもしれない。

(調査研究者のコラムより、2012.10.13)


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        先端ビジネス ! 調査報告書のご案内  ☆。.:*:.:*:・'゜
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◆タイトル
『ソーシャルリーディング、電子書籍ビジネスの新潮流と市場戦略に関する調査
   -電子書籍コマース関連ビジネスの動向と新事業開発戦略-』
 http://www.aqu.com/social-reading/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 234頁

◆タイトル
『ソーシャルテクノロジーが拓く未来戦略  
ソーシャルメディアにおけるビジネス市場開発に関する調査
-新ビジネス戦略と共感マーケティング- 』
  http://www.aqu.com/social-media/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 234頁

◆タイトル
『未来市場を切り拓く!
感動価値製品サービス、並びに脳力開発、関連ビジネス成功戦略』
http://www.aqu.com/kandou-business-success/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 123頁

◆タイトル
『先端テクノロジーによる未来市場創造戦略に関する調査
-自然エネルギー、アンビエント情報環境、脳科学の市場創造戦略-』
http://www.aqu.com/mirai-business-research/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 209頁

◆タイトル
『自然エネルギー、スマートグリッドに関するアンケート調査レポート』
-自然エネルギー関連の製品サービスを考える-
http://www.aqu.com/natural-energy-enquete/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 73頁

◆タイトル
『脳インタフェース応用市場の展望と研究開発ならびに需要動向に関する調査
- BMI/BCIが拓く、新市場の展望と今後のビジネスチャンスの可能性を探る -』 
http://www.aqu.com/bmi-bci-research/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 286頁

◆タイトル
『アンビエント情報環境における製品サービスの市場動向と市場戦略
-アンビエント・システム、アンビエント・デバイス等の開発動向とビジネス戦略-』 
http://www.aqu.com/ambient-research/  (専用ホームページ)
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 285頁


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→ 貴社固有のテーマで、調査レポートを提出します。→ info@aqu.com
   http://www.aqu.com/usr/bin/perl/mail/mail.cgi?id=custom

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   【ビジネスの成功へ向けて、新規事業開発を多角的に支援】
    http://www.aqu.com/shinki-kaihatsu.html

→ 貴社固有のテーマで、調査レポートを提出します。→ info@aqu.com


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発行編集人 AQU先端テクノロジー総研 Katsumasa Koyasu
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