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       【 最先端ビジネス、企画と構想への道】   2012/08/21日号
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□ ■ 世界的に注目される、(日本発の)システムバイオロジー
□ ■ ライフログから見た、ネットワークの拡がり
□ ■ 思い出記録・追体験システム
□ ■ 日本の新しい香り文化の創造

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    世界的に注目される、(日本発の)システムバイオロジー
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 ICTに関連して、現在、システム・バイオロジーという概念が世界的に注目され
ている。とくに、最先端研究の現場では、生物に学ぶ、という考え方が大切となって
きており、新しい発想のこの研究に関心が向けられている。

システム・バイオロジーは、遺伝子やタンパク質という部品レベルだけでなく、細胞
や臓器、さらには個体といったレベルで、システム工学の考え方や解析手法を生物学
に導入、生命現象をシステムとして理解することを目指す生物学の新しい分野である
が、システム生物学ともいうことがある。工学応用・産業展開を目指した研究が進め
られている。

このシステム・バイオロジーは、日本発の新たな学術領域として国際的に注目され大
きな流れとなっている。

概念提唱者は、北野 宏明氏で、同氏は、ソニーコンピュータサイエンス研究所で
AIBOの開発に携わった他、 1998~2003年、科学技術振興事業団の戦略的創造研究推進
事業(ERATO) 北野共生システムプロジェクト総括責任者となった。
システム・バイオロジー研究機構(http://sbi.jp/)は、この概念構想者である北野
宏明氏を中心に、国際的な研究連携を展開、多角的に研究成果を発表している。
   
なお、同氏に関係した研究例としては、以下のようなものが挙げられる。

▼研究例

【線虫発生系譜自動解析システムの開発】
 細胞周期、概日周期、大腸菌の化学走性、酵母のフェロモン応答などを取り上げ、
生物の持つロバストネスの理論解析を行った。その結果、ロバストネスを実現してい
るいくつかの原理的構造が特定されるとともに、ロバストネスなシステムを意図的に
脆弱にしたりする制御アプローチへと発展した。これらの成果を基盤に、生物学的ロ
バストネスの理論の研究が発展的に継続している。

【ロボットデザインとOpenPINO】
 音環境の理解、視覚・聴覚・運動の融合処理にもとづく複数音源の分離と複数話者
同時発話認識を、自ら移動するロボット上で行う技術を開発した。また、これらの機
能を、未知の音響特性を有する部屋で実現する手法の基礎技術を確立した。

※なお、同氏の研究ルーツとしては、インド哲学との接点があるようだ。

(参考)
http://www.aqu.com/kandou-business-success/


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          ライフログから見た、ネットワークの拡がり
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 すべてはつながっている、というのは直感的に簡単にいえるが、(普遍的無意識、集
合的無意識という概念もある) ひとつひとつ確認してゆくのは大変である。 そうした
中、最近では、香りと植物の関係、モノとモノがつながるインターネット、IPv6 の時
代など、科学的視点からも説明できるようになりつつある。


人間・・・人間のコミュニケーションは、言葉を使い、インターネットを使い、最新
の技術
を活用することで、世界で起きた事件は、その日のうちに、世界中に知れ渡る、という
ようになってきた。


動物・・・動物同士のコミュニケーションは、種類によって違うが、仲間同士では、鳴き
声などで獲物を知らせたり、危険を知らせたりしている。イルカの場合、嗅覚は退化し
たが、聴覚が発達したコミュニケーションをしている。


植物・・・植物は自らの放出する香りを介して仲間と交信し、外敵からの防御やSOS の
警報を発信している。(『におい・香りの情報通信』による)

種族、種類等個別に考えねばならないところであるが、おおむね、人間どうし、動物ど
うし、植物どうし、それぞれがコミュニケーションしている(したいと思えばでき
る)と考え
られる。


 次に、人間の視点に立つものであるが、モノとモノもコミュニケーションする時代
に入ろうとしている。現在のインターネットプロトコルの主流は、IPv4だが、これに
代わるものとして、それまで約 2の32 乗(= 約42 億)個であったIP アドレスを約
2の128 乗(= 約340 澗)個まで使えるようにしたのがIPv6 の大きな特徴の一つであ
る。340 澗個のアドレスとはつまり340 兆の1 兆倍の1 兆倍のアドレス空間(ほぼ無限
数)があるということである。

 すべてがつながる、ということで、人間、動物、植物、モノというように、簡単に
述べたが、そのほか、人間が生み出す言葉(言霊)と言葉(言霊)、あるいは数(数霊)な
どもつながりやすいと思われる。この場合は、一般的にはシンクロ二シティという概
念で説明されている。


【ライフログから見た、ネットワークの拡がり】

ライフログ(人生の記録)は、テキスト、映像、位置、その他さまざまなセンサー情
報を記録するものだが、個人情報の扱い方などの社会ルール論議が中心で、世界的利
用は進展していない。ただし、規格や基準が定まれば、将来的に大きく利用されてい
く可能性がある。


「ライフロブは、ネットワーク内のネットワークという関係で構成されるようにな
る。あらゆるものは体内のネットワークから家庭内のネットワークヘ、さらには全世
界のネットワークへ、そして最終的には宇宙衛星や宇宙船までも含むネットワークに
つながっていく。目に見えるか見えないかぐらいの小さなセンサーが自動的にワイヤ
レスネットワークを構成し、感知されるあらゆるものがつながる。体内に埋め込まれ
たセンサーは互いに情報をやりとりし、人体エリアネットワークを形成する。人体ネ
ットワークは、自動車を運転している最中は車内ネットワークにつながる。庭のネッ
トワークは家庭内のネットワークにつながる。さらに車内ネットワークや家庭内のネ
ットワークは、インターネットで世界中へつながるといった具合だ。」 (ライフログ
のすすめ)

(参考)

http://www.aqu.com/kandou-business-success/



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              思い出記録・追体験システム
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【ライフログ製品サービス企画構想のポイント】

●ライフログとは、「個人に関わる情報(ライフ)を長時間にわたって記録(ログ)
すること」であり、「個人に関わる情報」としては、大きく、ヘルスケア系(ホーム
ヘルスケア、ライフレコーダ)、情報コミュニケーション系(現実世界、サイバース
ペース)に分けて考えることができる。
●最近では、携帯電話を活用したサービスなどが始まっているが、個人情報の管理な
どにおいて課題も多く、本格的サービスはこれからと考えられる。
●マイクロソフトで行われてきたライフログ研究のプロジェクト(ゴードン・ベル研
究員)では、日常生活において、映像、写真、テキスト、さまざまな情報を記録し、
ライフログの可能性を実証してきたといえる。
●ここでは、同プロジェクトの成果から考えられた今後の製品サービスのアイデア、
また、IBMが手がけているプロジェクトについてポイントを整理してみたい。


●ライフログの分類
「個人に関わる情報(ライフ)を長時間にわたって記録(ログ)すること」であり、
「個人に関わる情報」にはさまざまなものがある。たとえば次のようなものが考えら
れている。

▼ヘルスケア系
ホームヘルスケア体組成計(体重、体脂肪率)、血圧計、血糖値計
ライフレコーダー歩数計、活動量計(消費カロリー)、脈拍計

▼情報コミュニケーション系
現実世界   映像、写真、位置(GPS)
サイバースペース検索語、URL履歴、メール、EC履歴、ブログ、SNS


【思い出記録・追体験システムのポイント】

・個人の人生体験を可能な限り記録して、好きな時に、思い出したい時点の情報を再
生できる、人生アルバムといったコンセプトのシステム。
・個々人の想い出記録も公開するようになり、ブログのように閲覧できる。映像が豊
富になればなるほど、その人の記憶の追体験ができるシステムが開発される。
・スポーツ等においては、先達のノウハウをいただく、もらうためにも、追体験とい
うテクニックがコンピュータシステムにより実現できる。
・ライフログのデータも高度に発達する。たとえば、血圧、体重、体重体組成、脂肪
圧、、、さらには、睡眠時間、食事の量、運動量、脳波等が総合的にチェックでき
る。これらを活用した専門家のアドバイス、現状に基づいた未来シミュレーション、
さらには、特定(オープンデータ)の人のデータを参考にすることもできる。
・いつ、どこで、何をしたのか、のすべてを生の映像情報として記録しておき、いつ
でも過去に遡って映像情報を検索できる(東京大学・廣瀬教授)ということが現実と
なる。
・映像や音声の取得ばかりでなく、GPS、ジャイロ、加速度センサ等を用いている。」
(東京大学・相澤教授) このため、各種センサ情報がリンクして検索できるようになる。
・ここでは、各種センサー技術、入出力デバイス、情報蓄積解析技術など、総合力が
問われる。このため、アンビエント関係製品とはきわめて相関性があるものと考えら
れる。また、五感情報通信、3D、ウェアラブルディスプレイ、センサーネットワー
ク、拡張現実などが関係する。


(参考)

http://www.aqu.com/mirai-business-research/



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             日本の新しい香り文化の創造
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 香り発生機器、香りを嗅ぐということのルーツを考えると、イギリス人アロマテラ
ピー研究家の本「アート・オブ・アロマテラピー」の翻訳版が1985年に出版され
たが、それをきっかけに、日本でアロマテラピーが普及するようになったといわれ
る。しかし、それ以前から、日本の歴史には、そのルーツともいえる、香道というも
のがあったということである。その仕組みはシンプルで、香木を炊き、その香りを楽
しむ、というものだ。室町時代の東山文化のころに、茶道や華道が大成するのとほぼ
同じころに、香道としての作法などが大成されたという。華道や茶道に比べ、香道と
いうものは、あまり知られていないと思われるが、仏壇にお線香を上げる、というこ
とは一般的であり、ここには「香」という字が入っている。その意味では、生活の中
にとけこんでいるといえるかもしれない。今日、アロマや香水を生活の中で、より楽
しむ、という時代になってきたことを考えると、香道、あるいは香りを楽しむという
独特の文化は、形こそ異なるかもしれないが、新しい日本の香り文化として発展して
ゆく可能性があるのではないだろうか?

 その意味では、香り発生機器、香りサービスでビジネスをする、商売するというこ
とではなく、香りを楽しむ文化を創造する、と考えたほうがよいかもしれない。かし
こまった哲学をとくに必要とするわけではなく、人間本来そなわっている、お鼻を生
かす世界であり、それは、食べ物を食べて、おいしいと感じる世界ともつながってい
る。そしてまた、視覚や聴覚の機能とは違い、感じた匂いがそのまま大脳辺縁系の記
憶をつかさどる機能に働きかけ、集中力や記憶力を高めてくれる…何か眠れる本来持
っている才能を引き出してくれるような可能性さえ感じさせる。いっぽう、研究者の
地道な研究によって健康面医療面等で大切な発見があることは素晴らしいことである。

 考えてみると、日本の伝統食から生まれたマクロビオテックは、もともと日本国内
では広まらなかったが、海外での評価を受けて日本に逆輸入、最近広く知られるよう
になってきた。こうした例にもあるように、日本人の持つ嗅覚センスで作り出された
天然アロマ、香りの空間デザイン力、あるいは、ディフューザー等の香り発生機器、
ノウハウが、やがて、西欧はじめ世界に認められてくることがあるかもしれない。今
回、その可能性を強く感じた次第である。(筆者、『AROMA RESEARC
H、2011年2月号』(フレグランスジャーナル社)に掲載)


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        先端ビジネス ! 調査報告書のご案内  ☆。.:*:.:*:・'゜
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◆タイトル
『ソーシャルリーディング、電子書籍ビジネスの新潮流と市場戦略に関する調査
   -電子書籍コマース関連ビジネスの動向と新事業開発戦略-』
 http://www.aqu.com/social-reading/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 234頁

◆タイトル
『ソーシャルテクノロジーが拓く未来戦略  
ソーシャルメディアにおけるビジネス市場開発に関する調査
-新ビジネス戦略と共感マーケティング- 』
  http://www.aqu.com/social-media/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 234頁

◆タイトル
『未来市場を切り拓く!
感動価値製品サービス、並びに脳力開発、関連ビジネス成功戦略』
http://www.aqu.com/kandou-business-success/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 123頁

◆タイトル
『先端テクノロジーによる未来市場創造戦略に関する調査
-自然エネルギー、アンビエント情報環境、脳科学の市場創造戦略-』
http://www.aqu.com/mirai-business-research/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 209頁

◆タイトル
『自然エネルギー、スマートグリッドに関するアンケート調査レポート』
-自然エネルギー関連の製品サービスを考える-
http://www.aqu.com/natural-energy-enquete/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 73頁

◆タイトル
『脳インタフェース応用市場の展望と研究開発ならびに需要動向に関する調査
- BMI/BCIが拓く、新市場の展望と今後のビジネスチャンスの可能性を探る -』 
http://www.aqu.com/bmi-bci-research/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 286頁

◆タイトル
『アンビエント情報環境における製品サービスの市場動向と市場戦略
-アンビエント・システム、アンビエント・デバイス等の開発動向とビジネス戦略-』 
http://www.aqu.com/ambient-research/  (専用ホームページ)
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 285頁

◆タイトル
『新世代ネット端末、新ネットサービスの市場動向と市場戦略に関する調査 
- Android搭載機器、新ネットサービスの市場展望と予測、ビジネス戦略 - 』 
http://www.aqu.com/new-generation/  (専用ホームページ)
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 228頁

◆タイトル
『新プラットフォームにおけるビジネス市場展望と今後のモバイル戦略
-スマートフォン関連の市場動向とビジネス新潮流、ビジネスチャンス-』 
http://www.aqu.com/new-platform/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 224頁

◆タイトル
「あるべき未来からの発想、『先端ビジネス市場の未来戦略』 
-感動価値創造製品の構想と市場展望-」
http://www.aqu.com/mirai-business-strategy/
◆レポート体裁  プリント製本A4版 、PDF ファイル 138頁



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→ 貴社固有のテーマで、調査レポートを提出します。→ info@aqu.com
   http://www.aqu.com/usr/bin/perl/mail/mail.cgi?id=custom

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   【ビジネスの成功へ向けて、新規事業開発を多角的に支援】
    http://www.aqu.com/shinki-kaihatsu.html

→ 貴社固有のテーマで、調査レポートを提出します。→ info@aqu.com


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【 最先端ビジネス、企画と構想への道】 2012/8/21号
発行編集人 AQU先端テクノロジー総研 Katsumasa Koyasu
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