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【 最先端ビジネス、企画と構想への道】 2005/12/7
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【INDEX】
□ ■ 接客ロボの可能性、富士通、日立製作所・・・
□ ■ ロッテ優勝をなしとげたもの
□ ■ マラソン、高橋尚子選手の優勝に想う
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◆ 【接客ロボの可能性、富士通、日立製作所・・・】 ◆
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ロボットに対する熱い眼差し、親しみ、好奇心。まるでスターの演技を見ているよ
うな眼差しを先日の国際展では垣間見ることができた。たとえば、太鼓や古武道を演
じる姿は、人間の動作をたくみに真似しており、興味深さを超えて、未来において、
限りなく人間に近づくロボットの可能性のようなものを感じる。
さて、ビジネス的に捉えると、産業用ロボットの発展を背景に、家庭用、オフィ
ス・ビジネス用ロボットの可能性がまた一段と感じられてくる。
家庭用ロボットで言えば、三菱重工の「wakamaru」のような150万円する高額タイプ
から、10万円を切る玩具ペット系のようなもの、また、その中間的なもの、といった
ように大きく分けることができる。なかでも、今後注目できるのは、タカラ、バンダ
イといった玩具系で、彼らのこれまでのノウハウが通信、パソコン、インターネット
などと結びついてくると、家庭用ロボット市場は、宣伝の相乗効果で、競争激化とい
うよりも各社の持ち味が生きてくる、という意味で、非常に活気あふれてくると感じ
られる。中でも、バンダイは、パソコンから遠隔操作できるロボットを開発中で、
「家庭ロボットのプラットフォームにしたい」とも意気込んでおり、開発提携先を募
集している。実際のプロトタイプのデザインは子供向けとはいえ、親しみの持てるも
のであった。
一方、接客ロボットの可能性が、にわかに強まってきた。これは、富士通、日立製
作所などがこうした分野に関心を持っていることで、実際のテスト導入の動きとあい
まって、今後市場可能性が拡大してゆくと考えられる。いわば、テスト導入を通し
て、導入会社とともに、改善すべき点を改善し、完成度を高め、全国的な店舗を持つ
百貨店、スーパーなどの流通会社で導入が進んでいくと考えられる。
具体的には、富士通、富士通フロンテック、富士通研究所の3社が、12月1日より、
イオンの八千代緑が丘ショッピングセンター（千葉県八千代市）にテスト運用とし
て、サービスロボット「enon（エノン）」を派遣している。一般の商業施設でロボッ
トが従業員として来店者にサービス提供する、という意味で非常にユニークな試みと
いえる。
エノンの「仕事」は、(1)受付案内業務、(2)搬送業務、(3)情報提供業務の3つで、
たとえば、来店者に気づいて、探している場所を案内したり、胴体部のスペースを
利用して荷物を運んだり、音声、液晶モニタを利用して来店者に必要な情報を提供す
る、といったサービスを行う。また、来店者への挨拶や店頭での呼び込みも行った
り、記念撮影会なども行っている。ちなみに、イオンは「夢のある未来」を目指す、
というコンセプトを持っており、そうした点がロボットテスト導入につながった、と
考えられる。
また、日立製作所では、人の暮らしをサポートするロボットとして“EMIEW”が開発
されている。まわりの人や物体に衝突しない“安全性”と人の動きに合わせて移動で
きる“モビリティ”、親しみやすいデザインにより“人間との共存、協調”が図られ
ているとしている。同社では今後、受付案内や、オフィスでの物流サポートなど「人
間と共存、協調できるロボット」として機能向上を図り、実用化を進めいく、として
いるが、レストランを想定した実演では、未来シーンを予感させるものがあった。
なお、その他実証実験では、関西空港をロボットが案内するプロジェクトも進展し
ている。ここでは、松下電器産業、松下電工、富士通などと関西国際空港会社が10月
から行っており、ロボットを空港施設内で稼働させ、混雑時でも安全に自律走行して
目的の場所まで案内し、多くの人や荷物が行き交う公共施設での安全性を検証すると
いうものである。実験期間は4年間。施設に不案内な外国人や高齢者らを対象に、チケ
ットを読み取ってカウンターまで案内するロボットと、駐車場などから搭乗客に付き
添って荷物を搬送するロボットの検証を進めている。
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【 ロッテ優勝をなしとげたもの】
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すでにご存知のように、３１年ぶりの日本一に輝いたロッテ。また、阪神タイガー
スを４連勝しての優勝。加えて、日本、韓国、台湾、中国のプロ野球リーグ優勝チー
ム（中国は選抜チーム）で争うアジアシリーズ（コナミカップ）でも、サムスン（韓
国）を５―３で下し、初代アジア王者に輝いた。
この快進撃の秘密は何だろうか?
バレンタイン監督は優勝インタビューで、「キャンプの時、最後の公式戦までプ
レーし、勝とうと約束した。その目標に向かって一致団結できた。全員で勝ち取った
優勝だ」 としている。確かに全員で勝ち取った、といってよい。しかし、そのような
パワーを結集できた、マーケティング的な手法があったのでないだろうか。
一考してみると、まず、背番号２６が挙げられる。これは、千葉ロッテでは永久欠
番となっていてどの選手もつけることができない。実は、試合を見に来るファンの背
番号である。ファン用のユニフォームとして、２６番の背番号を用意し、ファンも
チームの一員としてゲームに参加させる“しくみ”を作ったのである。これは、ユニ
フォームの売上、また観客動員という面で大きく貢献したと考えられる。もうひとつ
は、ファン感謝デーの実施である。この日は、大人はビール半額、全席均一、１，０
００円といったＶＩＰ感を演出するキャンペーンを実施したのである。・・・
顧客第一主義とは、言葉としてはもっともだが、実際の行い方では、知恵を働かせ
ねばならない。千葉ロッテを優勝に導いた要因を分析すると、(もちろん、監督の裁
量、選手の実力もあったと考えられるが) 、上述のように、ファン参加型の手法が大
切なポイントとして感じられてくる。こうした手法は、一般ビジネスにも通ずるもの
があるといえるだろう。。
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【 マラソン、高橋尚子選手の優勝に想う】
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高橋尚子選手、復活のＶ…11月20日の東京国際女子マラソン。
シドニーで金メダルを取り、その後もトップレベルの実力があるといわれながら、
アテネには行くことができなかった高橋尚子。・・・今回の優勝は、多くの人に感動
を与えたようだ。
アテネオリンピックでは、柔道の谷亮子選手、水泳の北島康介選手などの優勝シー
ンなどが感動を与えてくれたが、その本番へのプロセスでは、大怪我、手術といった
絶望的な状況があり、そうした点を知るとき、よくぞ、がんばったな、とその精神力
を称える気持ちになる。
今回の高橋尚子選手も同様に、その本番へのプロセスにおいて、絶望的状況があっ
た。高橋選手は、レース１０日前に足を負傷してしまったのである。それは主治医か
ら出場回避を勧告されたほどの重症であった。そして、可能性にかけるべく、瀬古利
彦氏（現エスビー食品監督）らを担当してきたマッサージ師を呼び寄せ、痛み止めの
薬をのみ、ふくらはぎにはテーピングをするなど、懸命の治療を施したという。こう
した対応が、奇跡的な回復を呼んだともいえるが、やはり、その精神力はすごい。。
「４２・１９５キロ、途切れることのない声援を頂いた。暗闇にいた私が、夢を持
つことで充実した１日１日を過ごすことができた。またここから時間が刻めそうで
す」。と、話している。スポーツの世界は、優勝しなければ、評価が下がってしまう
こともある厳しい世界であるが、現実に優勝したのであるから、やはり、すごい。
オリンピックのときの柔道の谷亮子選手、水泳の北島康介の金メダルへのプロセ
ス、また今回の高橋尚子選手の優勝へのプロセスに学び、ビジネスの世界でもたとえ
試練があっても、それを乗り越える知恵と精神力、夢、あるいはファン(クライアン
ト)へ感謝を忘れずに邁進してゆきたいものである。
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